タイムリープもの

圭勇 R18

圭吾(27)✕勇人(18)とか圭吾(17)✕勇人(28)とか圭吾(17)✕勇人(18)とかそんな感じのレイプしかない話です。
また自カプレイプを書いてしまった……。

*

 大きな赤い目が真ん丸に見開いてこっちを見上げている。
 驚きに固まった身体。勇人は眉間にシワを寄せながら警戒心バリバリの声を出した。
「誰だお前。」
「……ふむ。」
 演技かかった相槌をひとつ。オレは冷静に状況を分析した。
 勇人はくたびれた赤いシャツを着ていて、首にはアクセサリーがついている。場所はベッドの上。勇人はオレの下で、オレの影の中に収まっている。
 遠い記憶の中にある位置の時計を見上げると、19時を回ったところだった。この時間ならお風呂はまだ入っていないだろう。ってことはちょっとペッティングでもするつもりだったのだろうか?
「はじめまして、風間圭吾だ。歳は27。キミは?」
「…………………………黒石勇人、18だ」
「18!じゃあまだ出会ったばっかりだ」
 まだまだ訝しんでいる勇人に笑いかけて頬をつついた。18歳。18歳ってこんなに幼かっただろうか。ほっぺなんてパンパンでまん丸だ。勇人は無言でこちらを睨みながら頬をつつかれている。ふふっ。警戒しちゃって、かわいいな。
「待てよ。18ってことはもしかして、処女だったりする?」
「…………あんたには関係ないだろ」
何年の何月かは分からないが、勇人が18ならオレは17だろう。出会ってまだ1年も経っていない頃だ。オレの部屋、オレのベッドに、この時間にいる、ということはそういう関係になったあとだから冬の頃のはず。そういえば暖房がついていることに気づいた。
完全に組み敷かれていると言って相違ない状況でも、勇人はまったく逃げなかった。何をされても押し返す自信があるのか、それともオレがこの状況で何もしないなんて思っているのか。
17歳の頃、オレは勇人にひたすら弱かったし、勇人もそんなオレを与しやすく思っていたと思う。だがオレにとってそれは十年も過去のことで、そして相手はたかだか18の高校生だと思えば、勇人のその泰然とした態度もかわいいものだった。
「関係なくはないだろ。さすがに勇人の初めてを奪ってしまっては過去のオレが可哀想だ」
「!」
完全に油断していた勇人のシャツに手を忍ばせると、勇人は体を強ばらせ腕を掴んできた。
「おい、やめろ」
そうするのが自然というようにオレを止めて身体を起こす。でもオレは起き上がった上体を突き飛ばしてまた勇人をベッドに沈めた。
「っ、……なっ……?!」
腕で勇人の喉元を押さえ、起き上がれないよう固定する。驚いた勇人の顔を楽しみながら、シャツの中で乳首を探し当てた。小さなそれを爪先で軽く引っ掻いて転がすと、あっという間にぷくりと立ち上がる。かわいくて笑ってしまったら、それに気づいた勇人が羞恥なのか怒りなのかカッと顔を赤くして暴れだした。じたばた。オレの背を引っ張って押しのけようとしたり、間にオレを入れてしまったままの両足を意味なくばたつかせたり。なんて無駄な足掻きなんだろう。でも勇人に嫌われたくなかった当時のオレは、こんな風に抵抗されたら大人しく引き下がっていたに違いない。まだ出会って間もない頃の、お互い距離感を測っていた初々しい姿を思い出す。
「大人しくして。もしかしたら同じことをすれば元に戻るかもしれない。オレも向こうに恋人を置いてきたんだ。」
オレの言葉に勇人は一瞬目を見張り、こちらを凝視した。何も言わずに問い掛けるところは変わっていない。勇人、聞きたいことがあるならちゃんと言葉にしなきゃ答えてあげないよ。
「いいこだね」
オレの恋人の名前を聞きたそうにしていた勇人を無視して首筋に顔を埋めた。若い雄の匂いがする。肌の舌触りは18歳の男の子のそれで、瑞々しかった。
「っ、……やめ……!」
また暴れだしそうになったので押さえ込んで、立ち上がった乳首をくにゅくにゅ押し込みながら膝で股間を撫ぜる。びく、と下を見た勇人の顔は困惑と焦りが綯い交ぜになっていた。股の付け根に膝をついて、揺さぶるように刺激してやる。反射的に口を片手で覆って顔を背けた勇人に、もう抵抗の余地はなかった。かわいいね。こんなに簡単に気持ちよくなっちゃうんだ。
「若いね」
褒めてあげたつもりだけれど、勇人の耳にどう届いたかはわからない。頑なにそっぽをむく耳を食んで味わう。耳が弱いって知ったのはいつの頃だったかな。少なくともこの頃は知らなかったはずだ。当の勇人自身も。
「ローションとゴム、どこ?」
耳に直接囁くと勇人はブルリ震えてこっちを睨んだ。そして何も答えず目をそらす。つれないな。そんなにオレとするのが嫌?
仕方ないので腕を伸ばして記憶の中にある場所を探る。良かった、あった。個包装のそれを摘んでひっぱりだすと、腕の中で勇人が信じらんねぇという顔をした。知ってるならなんで聞いたんだ?と、ありありと書かれている。まだセックスの雰囲気をうまく掴めていない幼さを感じて小さく笑う。それがどんな風に勇人の目に映るのか、考えるだけで興奮した。
「大人しくしててね」
言われた途端、我にかえったように逃げようとした身体をつかまえて押し潰した。ごり。オレの足で育てられた勇人の昂りに、自分のそれを押し付ける。勇人がまた固まって、開発するまでもなく弱い耳に「いれさせて」とお願いした。もちろん、ふるふる首を振られて断られる。それで17歳のオレは素直に引き下がっていた。だって勇人が嫌がることはしたくなかったから。こんな、ダメだけど満更でもない、みたいな拒否に素直に従っていた頃だった。この頃の勇人がオレに対して強く抵抗してこないのは、やっぱりこの頃のオレがこういった行為に繊細だったからなんだろう。
下着ごとパンツを引きずり下ろすのに、片手を伸ばして抵抗にもならない拒否の意を伝えてきた勇人の頭をキスして枕に押し戻す。柔らかい。乾燥とは無縁の若くみずみずしい赤い唇は美味しかった。
そそり立った若い性を優しく撫ぜ、過敏すぎる反応をした勇人を楽しんでから後ろへと手を回す。指先で触ったオレの入り口は慎ましやかに閉じきっていた。まだかたくて若い蕾。勇人はオレのキスを退けようと両手で押し返すのに必死で、下は足をばたつかせてシーツを蹴るだけだった。かわいいな。どっちから押しのけなきゃいけないか、なんて、まるで分からないんだね。
ローションをまとった指を中に含ませる。唇をくっつけたまま横に振られる首がかわいい。指を1本奥まで含ませてから、盛り上がった狭い口を他の指先で解すように揉んだ。唇を離すとヨダレの糸がまだ引いた状態で慌てたように「やめろ」と進言してきた。ぷつりと切れたそれがぺたり頬に垂れる。やめろと言ったきり、それがオレに売れ入れられることを真っ直ぐ待っている勇人には悪いけれど、本気で嫌がられてないのに止まれるわけがない。
「ごめんね」
どうしていいいのか分からない。そう書いてある顔にキスの雨を降らせながら、勇人の中のきもちよくなってしまうところを指先で押しつぶした。
「~~~~~っっ!!」
ぎゅう、と目をつぶった勇人の唇がオレの舌を甘く噛みしめる。歯を立てないところが優しくて、切なくなった。
前立腺を刺激する必要なんてまったくない若い性は、必要以上に叩きつけられる快楽に逆らえず涙をこぼし始めたけれど、射精する気配はなかった。
「後ろでイッたことないよね」
「〜〜〜っ?!」
信じられないものを見るような目でこちらを凝視した勇人に笑って鼻頭にキスを落とす。
「練習しておこうか」
勇人の眉間にシワがよる。小さく振られる首。指先でそっと中を探る。
「―――ッ?!」
勇人が反射的に口を覆った。指先に触れるしこりを、トントン叩いて反応を見ると、ふいと顔を背けられてしまった。感じている顔を見られたくない、気持ちいいのを知られたくない、という態度だった。
「っ、……っ、っ………」
ローションがちゅくちゅく音を立てる。指先で触れた前立腺を何度もゆすって、叩いて、押して、その度に勇人の顔が歪むのを確認した。必死に声を出すまいとしているのがいじらしい。そんなにオレとするのが嫌?17歳の風間圭吾で無ければダメ?聞いてしまいたくて、でも聞いてしまうのも勿体無い気がした。
だってそれ以外考えられないだろう?
17歳のオレが悲しむから、勇人はこんなに気持ちいいことを我慢してる。オレ自身は強く拒否されているはずなのに、遠く成長しきってしまった過去の、まだ勇人の深い愛を何も知らなかった風間圭吾がオレの中でひどく満たされていた。
「っ〜〜〜、っ!ン゛!ゥ゛!」
我慢しきれない声が喉を震わす。大事な喉なんだからそんな風に傷つけないで。空いてる手で喉仏を撫でると逃げるように首を振られた。グチュグチュ。性感を無遠慮に弄られた勇人はイかないようにするので必死だ。時々跳ねそうになる腰が痙攣するようにひくつくのは、痛々しさすらあった。
三本まとめて突っ込んでいた指を抜く。細く長い溜息が吐き出され、声を押しとどめていた手から力が抜けた。
「……!」
「逃げないでね」
オレが自分のベルトをひっこぬいているのを見て、勇人がシーツを蹴った。力ないあとずさりでオレの下から抜けようとするのを捕まえて腕の中に閉じ込める。やわらかい。それからやっぱり、年頃の男の子の汗臭さがあった。
「浮気じゃないから大丈夫だよ」
囁くと、勇人の顔が歪んだ。横に振られる首。
「ちがう」
勇人は健気なまでにまっすぐにオレを見て言った。
「おまえは違う」
おまえは違う。天使が福音を鳴らす音が聞こえた。オレは、違うんだって―――!
「17歳の、オレでなくちゃダメ?」
オレに足を掴まれて開かされた勇人は、それに抵抗することよりも、この場から逃げることよりも、オレの目を見てまっすぐに頷いた。
「あいつでないとダメだ」
歓喜が胸を見たし叫び出したい衝動を口の中で転がした。勇人、勇人。今すぐ抱きしめて愛してるって耳元で騒ぎ立ててやりたい。でもそれは今ここにいるキミじゃない。17歳の風間圭吾を一生懸命愛してくれるキミではなく、今のオレの愛してくれる、オレだけの勇人にだ。
「っ!〜〜〜〜っ……!」
ずぶり、とオレの興奮が勇人を貫いた。
対話と説得のために中途半端に起こされていた上半身は哀れくずおれて枕に沈んだ。シーツを掻き毟る爪。ローションが潰れる音がする狭い穴を、殊更ゆっくり犯していった。
「っ、〜〜〜っ、っ」
勇人は唇を噛み締めて声を出すまいとする。オレに回されるはずの手はシーツを掴んで引っ張る。こつん。奥まで届いた瞬間、勇人は引き攣るように息をのんだ。
入れるときは抵抗するように狭まり、抜くときは安心したように緩む穴を、ぬこぬこ往復する。まだ奥まで入れることに慣れていないだろうから、浅いところを拓くように何度も擦った。階段を上るように勇人が追い詰められていくのが分かる。唇を噛み締めて、漏れる息を堪えて、それでも与えられる快楽からは逃げられず顔を真っ赤にしている。可哀想な勇人は、オレにおしりの穴ずぽずぽされてイッてしまうだろう。確信はまもなく現実になった。
「ふ、ゥ゛!ンう゛、うゥ〜〜〜〜ッ!」
手繰り寄せた枕の布を噛んで声を殺す。掴んでいた足の先がキュッと丸まったあとピンと開いて硬直した。さっきまで理性で持ちこたえていた勇人が、呆気なく俺にイく姿を見せた。堪らない。残酷な興奮に満たされ、そのままイき狂って痙攣する肉穴を勢いよく奥まで犯した。
「イッ……!っ……」
衝撃で見開いた目から涙が散る。まだ開拓されていない奥が痛かったのだろう。でもまだペニスに絡みつく媚肉はイッている最中で、気持ちいいと訴えかけていた。
「ッ……!………ィ、てっ………あ゛っ!」
何度か気絶しそうになっていたけれど、そのたび奥を突き刺して痛みで元に戻させる。
足を大きく開かせたまま、もうどこにも力が入らない勇人を、文字通り淡々と犯していった。「あ゛、あ゛、うあ゛」
「出すよ」
わざわざ耳元で囁いてやると一瞬光を取り戻した目がこちらを睨んだのち無抵抗に閉じられた。潔い男の子だ。どこか他人事のように思いながら、結腸に先っぽを押し付けてゴムの中に射精した。
勇人は最後の力を振り絞って唇を噛み締めていた。